M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO

M.ZUIKOレンズが一貫して目指してきたこと

「M.ZUIKO DIGITAL」は、マイクロフォーサーズシステムに対応したミラーレス一眼カメラ用の交換レンズとして、2009年にスタートしたシリーズですが、その開発にあたってはふたつのことを両立する必要がありました。ひとつは、フィルムやデジタル一眼レフのフォーサーズシステムで培ってきたZUIKOブランドの歴史を継承し、ZUIKOの名に相応しい高い光学性能を確保すること。もうひとつは、ミラーが無くなったことでボディーが大幅に小型・軽量化したため、交換レンズもそれに見合ったサイズを達成し、カメラシステムとしての機動性を確保することです。
長年のレンズ設計のノウハウや経験があるとはいえ、AFが位相差AFからコントラストAFになり、フォーカスレンズを従来品と比べて格段に軽くする必要があったため、設計的にはまったく未知の領域に踏み込むものでした。

M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO
山田 康晴 山田 康晴

M.ZUIKO PROシリーズのコンセプト

「M.ZUIKO PRO」は、プロカメラマンやハイアマチュアのお客様層を想定したシリーズです。そのため、高い光学性能はもちろんのこと、過酷な撮影環境でも使用できる防塵防滴や堅牢性、さらには仕上げの上質感など“写真を撮る道具”としての完成度の高さを徹底的に追求することがシリーズ全体のコンセプトになっています。

なかでも、画質については、将来の撮像センサーの高画質化を見込んで高い解像力を確保することに加え、明暗差のある被写体の境界部に現れる色にじみや、ボケ像の縁が色づくパープルフリンジのさらなる低減、逆光時におけるハイライトからシャドー部までの階調性の向上を目標にしました。

山田 康晴

企画から製品化までの開発プロセス

レンズの開発は通常、商品企画部門から出てきた、こういうスペックのレンズを作りたいという大まかな仕様に基づき、どういうレンズをどう組み合わせるかという光学設計からスタートします。次にメカ設計、駆動制御、部品加工、組立技術について各部門と議論を重ね、設計検討を進めます。

そして、大きさや光学性能、AF速度などのイメージを共有しつつ、それらを達成するための部品公差や組立て方法などについても話し合いながら、最後に目論み通りの性能・コスト・生産性が確保できるか、実際に試作検証を行ったあと、はじめて量産となるのが一般的な開発フローになります。

山田 康晴
山田 康晴 山田 康晴

PROシリーズも基本的な流れは変わりませんが、スペックの高いレンズのため、どうしても設計難易度も高くなります。そのため、設計途中でも企画部門と議論するなかでお客様にとってできる限り魅力ある製品にするために設計を何度もやり直したり、それを実現するためにこれまでにない新規技術を採用する場面も必然的に多くなります。

部門間で繰り返しやり取りをし、時には議論を戦わせながら少しずつ砂の山を積み上げるように進めていくので、その開発には設計・試作検証ともにより多くの労力が費やされます。
今後もPROシリーズでは、理想的な光学性能とこれまでは重たい三脚が必要だったシーンでも手持ちで身軽に撮影できる機動性を備えながら、同時にそれを多くのお客様に魅力的な価格で提供する、そんな製品の開発に取り組んでいきたいです。

02.描写力への飽くなき追求が結実したナノレベルのレンズ加工技術02.描写力への飽くなき追求が結実したナノレベルのレンズ加工技術